【新中学校建設事業】伊豆中学校建設のキーマンに聞く-vol.2-
株式会社石本建築事務所 川島洋平さん
基本設計、実施設計、工事監理者である川島さんにインタビューを実施しました
Q:新中学校建築への思いをお願いします。
A:実は私たちは平成27年度(2015年)の文教ガーデンシティ構想のときから、この場所に新中学校をつくるために関わっていますが、当初から新中学校に対する市民の期待が非常に高く、計画にかかわる市の方々の「将来のために教育や子育てを大切にしたい」という強い思いを感じています。
敷地のある狩野川沿いのすばらしい環境にも感銘を受け、この土地に「日本一の中学校」をつくってみたいと思いました。
Q:新しい中学校はどんな場所になってほしいですか?
A:「まちを育てる中学校」になってほしいと思っています。
新しい中学校には修善寺、中伊豆、天城湯ケ島と広い地域からいろんな子どもたちが通われるということですが、学校関係者だけでなく、地域の皆さんで子どもたちを育てる場所として、また、生徒の皆さんの日々の楽しい暮らしが地域の元気につながっていく、そういった原動力となる場所になってほしいという思いを持っています。
Q:設計において、こだわっているところを教えていただけますか?
A:この校地は、修善寺駅の方から住宅地を通って、学校の南側には水田が広がっていくところにあります。
ちょうどこの場所は狩野川の流れの中で、山とまちと水田が出会う場所だと捉えました。
そこで、どんな建物がふさわしいかということをいろいろと考え、屋根の形でそういったことを表現してみました。
この建物の屋根は一枚の板を3つに折ったような形をしています。
とても長いのですが、東側から見ると屋根の形が住宅に馴染むような形状になっています。
また、グランド側の屋根はすーっと長くて、もともとあった水田と同じ形になっていて、屋根の勾配、傾きは周りの山と同じにしています。
先ほども話ましたが、いろいろな地域から来る生徒それぞれが、ひとつ屋根の下で思い思いに勉強したり活動したりすることで、ひとつのまちみたいな場所になってほしいという思いがあります。
また、あまり重々しい屋根にするよりも軽い屋根にして、楽しい場所に感じてほしいという願いも込めました。
Q:新中学校で学ぶ生徒へのメッセージをお願いします。
A:中学校生活を送る3年間というのは、人生の中でもひとつひとつの経験が意味を持つ、とても大切な時期だと思います。
僕自身も中学校時代は楽しい思い出も辛いこともいろいろありました。
この建物で過ごす皆さんへ、設計者としての思いとしては、それぞれ自由に、思い思いに青春を満喫してくださいということです。
卒業して振り返ったときに、3年間暮らしたこの地域が大好きだなという思いを持っていただけたら嬉しいです。
この記事に関するお問い合わせ先
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伊豆市八幡500-1
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更新日:2024年04月16日