伊豆市の地籍調査について

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更新日:2023年03月01日

1.地籍調査とは?

地籍調査前の地図(旧紙図)

地籍調査前(旧紙図)

 法務局に備えてある土地登記簿や公図の半分近くは、明治時代の地租改正によって作られた地図を基にして作られたもので、境界が不明確であったり、測量技術も未熟だったため面積などが現在の土地の実態と一致していない場合があります。

 地籍調査はこのようなことを是正することを目的として、国土調査法に基づいて、土地一筆ごとの所有者・地番・面積・境界・地目を調査し、人工衛星(GPS衛星)などを使った最新の技術を用いた測量によって「地籍簿」や「地籍図」を作成する事業です。

地籍調査後の地図(地籍図)

地籍調査後(地籍図)

 この調査により作成された「地籍簿」と「地籍図」の写しが法務局に送付されます。法務局では「地籍簿」をもとに土地登記簿を書き改め、古い公図の代わりとして「地籍図」が備えつけられ利用されていきます。

2.地籍調査を実施するメリット

  • 土地にかかるトラブルの未然防止
     土地の境界が不明確であると、民民間や官民間において境界紛争など様々なトラブルが発生しがちです。地籍調査はこのようなトラブルを未然に防ぐことにつながります。
  • 土地取引の円滑化
     正確な土地の情報が登記簿に反映されるため安心して土地取引ができ、経済活動全体の活性化につながります。
  • 公共事業の円滑化
     土地区画整理事業や道路整備事業などを実施する場合、土地所有者の特定や土地境界の確定に多大な時間や経費を必要とします。地籍調査が行われていれば土地の状態が明らかなため、事業をスムーズに進めることが出来ます。
  • 災害の復旧に役立ちます
     自然災害により土地形状が判別できない状態となっても、地籍調査を実施していれば個々の境界点が地球上の経緯度から結びつけた『座標値』で管理しているため、元の位置を容易に確認することができ、復旧事業の迅速化につながります。
  • 課税の適正化
     地籍調査では登記の情報を現況に合わせた内容に修正するため、固定資産税の課税の適正化につながります。地籍調査に伴う地積の増減による調査前の固定資産税の追徴や返納はありません。

3.調査経費の個人負担はありません

調査経費の詳細

区分(現在)

国費負担

県費負担

市町村負担

負担割合

50/100

25/100

25/100

 市町村負担のうち80%が地方交付税により補填されます。

4.作業期間及び作業内容

 1つの調査区域は約0.1平方キロメートルから0.3平方キロメートルの規模で実施し、着手からおおむね3年で完了します。

経過年数別の作業内容詳細
経過

作業内容

1年目
  • 事業計画の策定
  • 測量用基準点等の設置
  • その他準備
2年目
  • 土地所有者説明会
  • 一筆地調査(土地所有者の境界確認立会い)
  • 境界標設置
  • 測量
  • 地籍図原図の作成
3年目
  • 土地面積の測定
  • 地籍図及び地籍簿の作成
  • 成果の閲覧
  • 国の承認、県の認証取得
  • 地籍簿、地籍図の写しを法務局に送付
作業着を着た男性4名がポールを使い側溝を計っている写真

一筆地調査(境界立会い)の様子

大きな地図を机の上に広げ、男性2名がペンを使って地図を指し確認している様子の写真

成果の閲覧の様子

地籍調査で設置する標識について

地面に赤色杭が打たれている写真

赤色:官民境界杭

地面に黄色杭が打たれている写真

黄色:民民境界杭

道路の境界の位置をに赤色プレートで表している写真

赤色:官民境界プレート

道路の境界の位置をに黄色プレートで表している写真

黄色:民民境界プレート

  • 官民境界…国、県、市町村有地と民有地との境界
  • 民民境界…民有地同士の境界

地籍調査によって設置する杭やプレートなどの標識は、個人の土地財産を守る非常に重要なものです。抜いたり、動かすことは法律に違反する行為となり、処罰の対象となります。標識の移動が必要となる場合には必ず用地管理課までご連絡ください。

5.伊豆市における地籍調査事業の状況

 伊豆市の面積は363.97平方キロメートルあり、調査対象面積は288.70平方キロメートルと広大なため、土地の流動性や成果の活用を第一に考え、調査対象を宅地・田畑といった平坦地を優先して実施しています。その後、山林・原野といった山間地を実施していく予定です。

 伊豆市の調査は旧天城湯ヶ島町で昭和44年から、旧中伊豆町で平成12年から、旧土肥町で平成8年から、旧修善寺町で平成13年からそれぞれ開始され現在に引き継がれています。 調査対象区域の宅地・田畑といった平坦地が完了するのは、令和10年代後半と予想されます。

伊豆市の調査実施状況(令和3年度末時点)

地区別調査状況一覧
地区 調査対象面積
注釈1
(平方キロメートル)
令和3年度末まで登記済面積(平方キロメートル) 進捗率
(%)
修善寺 63.95 1.84 28.8
天城湯ヶ島 87.24 12.5 14.33
中伊豆 88.1 3.35 3.8
土肥 49.41 1.05 2.13
伊豆市 288.7 18.74 6.49

注釈1 国有林を除く

(参考:調査済み進捗率) 

  • 全国 52.0% 平成30年度末 全国の状況は下記「国土交通省地籍調査Webサイト」をご覧ください。
  • 静岡県 24.7% 令和元年度末 静岡県の状況の状況は下記「地籍調査(静岡県のサイト)」をご覧ください。

実施済地区(令和3年度末現在登記済)

修善寺地区の詳細
修善寺地区 測量方法 精度
柏久保、駅前、牧之郷、熊坂の各一部 地上数値法
(世界測地系)
甲3
天城湯ヶ島地区の詳細
天城湯ヶ島地区 測量方法 精度
佐野、雲金、松ヶ瀬、青羽根、大平柿木、本柿木、下船原、上船原、門野原、吉奈、市山、持越、湯ヶ島(宿・西平)の各一部 地上図解法 乙1
田沢、矢熊、月ヶ瀬、市山、下船原、湯ヶ島(大滝・茅野・長野)の各一部 地上数値法
(日本測地系)
甲3
上船原、持越、吉奈、大平柿木、佐野、雲金、湯ヶ島(茅野・金山)の各一部 地上数値法
(世界測地系)
甲3
中伊豆地区の詳細
中伊豆地区 測量方法 精度
菅引、中原戸、戸倉野、原保、地蔵堂、姫之湯、貴僧坊、筏場、宮上、柳瀬、梅木の各一部 地上数値法
(世界測地系)
甲3
(一部乙1)
土肥地区の詳細
土肥地区 測量方法 精度
大藪、中浜、屋形、平野、馬場、中村、水口、金山、天金の各一部 地上数値法
(世界測地系)
(一部日本測地系)
甲3
(一部乙1)
  • 地上図解法:平板、トランシット等の測量機器を用いて測量
  • 地上数値法:TS及びGNSS等の制度の高い測量機器を用いて測量
  • 世界測地系:地球上の経緯度から結びついた「座標値」で管理
  • 日本測地系:日本独特の基準で設けられた座標値で管理

詳細については、お問い合わせ下さい。

この記事に関するお問い合わせ先

用地管理課 国土調査スタッフ
伊豆市八幡500-1
電話:0558-83-5210 ファックス:0558-83-5497
お問い合わせフォーム

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