津波対策静岡方式における伊豆市津波対策方針について
静岡県が主導する津波対策静岡方式とは
静岡県では、津波の到達時間が短く、沿岸域に人口や資産が集中していることから、甚大な津波被害が想定されています。このため、地域の特性を踏まえた最も相応しい津波対策を「静岡方式」と称し、市町と協働で検討し、ハード対策(施設整備)とソフト対策(避難対策)を組み合わせ、津波被害の防災・減災を図ることとしています。
特に伊豆半島沿岸では、変化に富んだ入り江毎に人々の暮らしがあり、津波対策が観光や漁業等へ影響を与えることが懸念されるため、静岡県では10市町を50地区に細分化し、住民等の参画を得ながら、取り組むべき津波対策の方向性を検討することにより、地区の津波に対する安全度を向上させることとしています。※伊豆市については、小土肥地区、土肥地区、八木沢地区、小下田地区の4地区が設定されています。
「伊豆市(小土肥・土肥・八木沢・小下田)における津波対策の方針」を策定しました
伊豆市小土肥・土肥・八木沢・小下田地区では、「伊豆市津波防災地域づくり推進協議会」を組織し、地区として最良であると考えられる津波対策を検討してきました。
ハード対策(施設整備)及びソフト対策(避難対策)などの詳細については、伊豆市が「津波防災地域づくりに関する法律」に基づく「伊豆市“海と共に生きる”観光防災まちづくり推進計画」(以下、「観光防災まちづくり推進計画」という)策定の中で、「伊豆市“海と共に生きる”観光防災まちづくりをみんなで考える会」(以下、「みんなで考える会」という)を通して地域が一体となって検討を行い、平成29年5月に観光防災まちづくり推進計画を公表しました。
平成30年3月には、海のまち安全避難エリア(津波災害警戒区域・イエローゾーン)の指定と共に、全国初となる海のまち安全創出エリア(津波災害特別警戒区域・オレンジゾーン)を指定し、津波防災地域づくりのトップランナーとして、国や地域住民、観光事業者等と連携しながら警戒避難体制の強化等を図る様々な取組を実施してきました。
観光防災まちづくり計画については、社会情勢や対策の進捗状況に合わせ、適宜、見直しを行い、現在は、平成31年4月15日に策定された第三版に基づき、津波防災を推進しています。
また、令和6年7月には、土肥松原公園に防災機能と観光機能を融合させたテラッセオレンジトイ(津波避難複合施設)を整備しました。整備までには、観光、環境、防災という観点から地域にとって、どのような施設がよいのか、みんなで考える会などを通じて地域住民等との議論を重ねてきました。
今回、静岡県及び伊豆市は、観光防災まちづくり推進計画を踏まえ、「伊豆市(小土肥地区・土肥地区・八木沢地区・小下田地区)における津波対策の方針」をまとめました。
静岡県及び伊豆市は、今後、本方針に基づき津波対策を推進していきます。なお、本方針に記載の事業の実施にあたっては、予算の確保を含め、国その他関係機関等との調整を踏まえ実施していきます。
更新日:2025年05月02日